「〈特集上映〉奇跡の映画 カール・テオドア・ドライヤー セレクション」
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19世紀末にデンマークで生まれ、常に独創的で革新的な作品を生み出しながら、一貫して人間、特に女性の心の真髄をフィルムで捉え続けた、孤高の映画作家カール・テオドア・ドライヤー。 ジャン=リュック・ゴダール、フランソワ・トリュフォー、イングマール・ベルイマンなどの巨匠たちからアルノー・デプレシャン、ギャスパー・ノエといった現代の先鋭たちにまで多大なる影響を与え世代を超え敬愛されています。
79年の生涯で長編14作品を発表、被写体を見つめ、モノクロームの世界を巧みに操り、新たな映画芸術の可能性を示し続けました。今回は、ゴダールが『女と男のいる舗道』で引用したことでも有名な『裁かるゝジャンヌ』と後期3作品がデジタルリマスタリングされ、スクリーンに甦ります。
【上映日程】 ※水曜定休日
7月16日(土)11:55〜13:42『裁かるゝジャンヌ』
7月17日(日)12:20〜14:07『怒りの日』
7月18日(月)11:55〜13:42『裁かるゝジャンヌ』
7月19日(火)11:55〜13:42『怒りの日』
7月21日(木)、22日(金)11:55〜13:42『裁かるゝジャンヌ』
7月23日(土)10:05〜12:21『奇跡』
7月24日(日)10:05〜12:13『ゲアトルーズ』
7月25日(月)10:05〜12:21『奇跡』
7月26日(火)10:05〜12:13『ゲアトルーズ』
7月28日(木)、29日(金)10:05〜12:21『奇跡』
『裁かるゝジャンヌ』
7月16日(土)11:55〜13:42
7月18日(月)11:55〜13:42
7月21日(木)、22日(金)11:55〜13:42
ジャンヌ・ダルクは百年戦争で祖国の地を解放に導くが、敵国で異端審問を受け司教からひどい尋問を受ける。自ら火刑に処される道を選び処刑台へと向かっていくジャンヌの姿を捉えた、無声映画の金字塔的作品。
本上映は2015年にゴーモン社によってデジタル修復された素材によるもので、伴奏音楽はオルガン奏者カロル・モサコフスキによって作曲・演奏、リヨン国立管弦楽団のコンサートホールのオルガンを用いて録音されました。
監督・脚本・編集:カール・テオドア・ドライヤー
歴史考証:ピエール・シャンピオン
撮影:ルドルフ・マテ
出演:ルネ・ファルコネッティ、アントナン・アルトー
1928年 / フランス / モノクロ / スタンダード / ステレオ / 97分 / 2Kレストア
『怒りの日』
7月17日(日)12:20〜14:07
7月19日(火)11:55〜13:42
1974年ヴェネチア国際映画祭 審査員特別表彰
中世ノルウェーの村で牧師アプサロンと若き後妻アンネの夫婦は平穏に暮らしていた。しかし、前妻との一人息子マーチンが帰郷するとアンネと親密な関係に。そんな折アプサロンが急死し、アンネが魔女として死に至らしめたと告発を受けてしまう…。陰影を巧みに使ったモノクロームの映像美で、魔女狩りが横行する時代の複雑に絡み合う関係性を映した衝撃作。
監督・脚本:カール・テオドア・ドライヤー
原作:ハンス・ヴィアス=イェンセン
撮影:カール・アンダソン 時代考証:カイ・ウルダル
出演:リスベト・モーヴィン、トーキル・ローセ
1943年 / デンマーク / モノクロ / スタンダード / デンマーク語 / モノラル / 97分 / デジタルリマスター
『奇跡』
7月23日(土)10:05〜12:21
7月25日(月)10:05〜12:21
7月28日(木)、29日(金)10:05〜12:21
1955年ヴェネチア国際映画祭 金獅子賞
1956年ゴールデングローブ賞 最優秀外国語映画賞
ユトランド半島に農場を営むボーオン一家が暮らしていた。長男の妻で妊婦であるインガーはお産が上手くいかず帰らぬ人に。家族が悲嘆に暮れる中、自らをキリストだと信じ精神的に不安定な次男ヨハンネスが失踪、しかし突如正気を取り戻しインガーの葬儀に現れる。カイ・ムンクの戯曲「御言葉」を原作に、演劇的目線で家族の葛藤と信仰の真髄を問う傑作。
監督・脚本:カール・テオドア・ドライヤー
原作:カイ・ムンク
撮影:ヘニング・ベントセン
舞台美術:エーリック・オース
出演:ヘンリク・マルベア、ビアギッテ・フェザースピル
1954年 / デンマーク / モノクロ / スタンダード / デンマーク語 / モノラル / 126分 / 2Kレストア
『ゲアトルーズ』
7月24日(日)10:05〜12:13
7月26日(火)10:05〜12:13
1965年ヴェネチア国際映画祭 国際映画批評家連盟賞
弁護士の妻であるゲアトルーズは夫との結婚生活に不満を抱き、若き作曲家エアランとも恋愛関係にある。ある日、彼女の元恋人であり著名な詩人ガブリエルが帰国し祝賀会が催され、ゲアトルーズはエアランの伴奏で歌唱するが卒倒してしまう。愛を探し求め続けたゲアトルーズの姿を完璧な様式美の画面におさめ会話劇に徹したドライヤー遺作にして集大成的作品。
監督・脚本:カール・テオドア・ドライヤー
原作:ヤルマール・セーデルベルイ
舞台美術:カイ・ラーシュ
衣装:ベーリット・ニュキェア
出演:ニーナ・ペンス・ローゼ、ベント・ローテ
1964年 / デンマーク / モノクロ / ヴィスタ / デンマーク語 / モノラル / 118分 / 2Kレストア
※上映時刻が変更になる場合があります。ご来館前にご確認ください。
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