あまや座

茨城県那珂市瓜連あるミニシアター

『FUJIKO』2026/7/11(土)〜7/24(金)

『FUJIKO』

【上映日程】 ※水曜定休日

7/11(土)〜7/17(金)10:05〜11:50
7/18(土)13:40〜15:25
7/19(日)16:05〜17:50
7/20(月)〜7/24(金)15:35〜17:20

※上映時刻が変更になる場合があります。ご来館前にご確認ください。
ご予約システムは2週間くらい前から可能となります。

1970~80年代の静岡を舞台に、激動の時代を生きるシングルマザーが自らの生き方を模索しながら力強く歩んでいく姿を描いたヒューマンドラマ。

1977年、静岡。激しい嵐により停電した病院で、富士子は娘の麻理を出産する。しかし母になった喜びもつかの間、夫の実家から理不尽な仕打ちを受け続け、まだ赤ん坊の麻理を姑と義姉に奪われてしまう。実母・千代の力を借りてどうにか麻理を取り戻した富士子は、周囲の反対を押し切ってシングルマザーとして麻理を育てることを決意。時代の波にもまれながらも社会に負けず自由を求め、周囲に支えられつつ必死に生き抜いていく。

「茜色に焼かれる」の片山友希が富士子役で主演を務め、意地悪な姑・敏子をYOU、富士子が保険営業の仕事で出会う佐々木をリリー・フランキー、病に伏せる富士子の父をうじきつよし、富士子が駆け込む託児所の園長・畑山を竹下景子、富士子の父の古い友人である蕎麦屋店主・大石をイッセー尾形、富士子の母・千代を岸本加世子、富士子が働く喫茶店の店主・奈倉をMEGUMIが演じた。監督・原案は、これまで数々のMVやCMを手がけ、2023年の長編映画初監督作「AFTERGLOWS」でも注目を集めた木村太一。MEGUMIが企画・プロデュースを担当。

【出演】片山友希、渡辺友那、寺田楓、諏訪珠理
【監督】木村太一

2026年製作/95分/G/日本
配給:Atemo

公式HP https://fujiko-movie.com/

(C)2026 FUJIKO Film Partners

COMMENTS & TRACKBACKS

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  1. 正直、主人公・富士子の生き方に最後まで全く共感できなかった。それがこの映画の最大の感想だ。

    昭和から平成にかけてを生き抜いた女性の半生を描いた本作は、木村太一監督の実母をモチーフにしたという。確かにリアリティが半端ない。富士子を取り巻く人々の身勝手さと、根深い男尊女卑の価値観が容赦なく描かれていて、観ているだけで胸が苦しくなる場面が多かった。特に家族や周囲の男たちの「当然のように女性に犠牲を強いる」姿勢は、現代の価値観から見ると本当に辛辣で、吐き気を催すレベルだった。

    物語の中で富士子は、嫌がらせや理不尽な要求をしてくる人々と、稀に優しく手を差し伸べてくれる人々の狭間で生きていく。善人も悪人も混在する人間模様はリアルだが、同時に「なぜもっと強く拒否しないのか」「なぜそこまで我慢するのか」と歯がゆさが止まらない。富士子本人の選択も含め、「こんな生き方、絶対に嫌だ」と何度も思った。共感ではなく、むしろ強い拒絶反応が湧いたのが正直なところだ。

    それでも俳優陣の演技が素晴らしく、映画を最後まで引き上げてくれている。特にYOUの存在感は抜群で、彼女の顔や仕草一つで当時の空気感が伝わってくる。リリー・フランキー、イッセー尾形、MEGUMIといった個性派たちも、それぞれの役を味わい深く演じていて、脇を固める演技陣の層の厚さは見事だった。役者目当てで見る価値は十分にある。

    ただ、ラストの展開には完全に置いていかれた。
    「なんであんな良い結婚の申し込みを断るんだ…?」
    理解不能を通り越して、呆然とした。富士子という女性の「一貫した生き方」として描かれているのかもしれないが、観客としては「せめてここで幸せになってくれよ」という苛立ちと虚しさが残る。監督が実母の物語を昇華させた結果なのだろうが、だからこそ余計に複雑な気持ちになる。

    総じて、心地よい映画ではない。むしろ不快感やモヤモヤを意図的に残す作品だと思う。でも、それが「昭和の女性の生き方」を真正面から突きつけてくる本作の強みでもある。共感できないからこそ、考えさせられる。観終わった後も富士子の選択について、家族について、時代について、しばらく頭から離れなかった。

    「好きになれないけど、忘れられない映画」。
    そんな言葉が一番しっくりくる。

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